今回は格安で購入可能な卓上ボール盤【SK11 SDP-300V】をレビューします。
筆者が購入したタイミングではAmazonで17,000円ほどの価格でした。
調べてみるとわかると思いますが、これは本当に破格の値段です。
この値段でボール盤が購入できることに非常に驚きました。
価格からか結構人気でレビューをしている方も多いですが、評価が二分しており実際どうなのか気になったので購入してみました。
3年くらいずっとボール盤が欲しいと思っていたのでちょうどよかったとも言えます笑
組み立てから精度・使用感まで解説しようと思いますので、ぜひ最後まで読んでもらえると嬉しいです!
ちなみに総評を先にお伝えすると「DIYでは十分すぎるほどの性能」になります。
これだけ聞ければ十分という方はここでブラウザバックしてもらって大丈夫です。
組み立て
基本的には取扱説明書を読んでもらえれば組み立てることができると思います。
ただ、注意点もいくつかありますので、ポイントを押さえて解説します。
オイルまみれ
一番の注意ポイントになりますが、サビ防止のために多量のオイルが各パーツに塗られています。
本当にベタベタなので、ふき取りながら作業をすることをおすすめします。
完全にふき取ってしまうとサビやすくなりますので、ベタつかない程度にふき取ることをおすすめします。
バリ
格安のボール盤ということもあり、値段相応にバリが出ています。
大人が使う分には注意していれば通常使用では問題ないと思いますが、子供さんが使用する場合にはバリ取りをしておいた方が良いと思います。
金属用のやすりを使用することでバリを取ることができるはずです。
安全のため、可能であればとっておいた方が良いですね!
バネワッシャー
ベースプレートに支柱を取り付ける際にバネワッシャーを使用する必要があるのですが、これ結構忘れる人が多いみたいです。
もちろん筆者は忘れてやり直しました^^;
取扱説明書をよく読めば「バネワッシャーで固定します」と書いてはあるんですが、組み立てに慣れている人ほど細かいところまで読まないんですよね…
しっかり取説は読みましょう笑
ベースプレートの穴の位置ズレ
これは他の方のレビューで聞いた話ですが、穴の位置がずれていることがあるようです。
組み立てできないレベルであったらメーカーに問い合わせるなどして返品・交換をお願いしたほうが良いと思います。
筆者の購入した個体ではそういったズレはありませんでした。
しっかりと固定することができ、グラつき等もなかったので安心しました。
ワークプレートのメモリ
角度を示すメモリがありますが、0で合わせても並行にはなりません。
精度を出したい場合は、後述する精度の調整を行う必要があります。
筆者が調整した感じでは、1.5くらいのメモリに合わせたら平行になりました。
後ほど解説しますが、メモリが付いている左右の調整に加え、前後の調整も必要になります。
調整については詳しく解説しますので、最後まで読んでもらえると嬉しいです!
精度
ここからはボール盤で最も重要な精度について解説します。
特に今回購入したものは非常に格安のボール盤になりますので、皆さんが一番気になる部分だと思います。
どれだけ安くても精度が良くないのであれば、普通にドリルドライバーを使用するのとあまり変わりませんからね。
それでは解説していきます。
調整が必要
組み立ててそのまま使用するのは正直厳しいかなという印象を受けました。
ただ、調整をしてあげることにより精度を出すことができます。
筆者も調整を行ってDIYレベルでは特に問題ないレベルまで向上することができましたので、ちゃんと調整すれば問題なく使用することができると思います。
左右の水平調整
画像をご覧ください。
調整前は真っすぐになっておらず、曲がっていることがわかります。
こちらを調整していきましょう。
ワークテーブル下部にあるボルトを緩めることで簡単に左右の調整を行うことができます。
ボルトを軽く緩め、垂直になっていることを確認しながら調整を行いましょう。
より精度を高めたい方は水平器などを使って調整を行うと高い精度を出すことができると思います。
DIYレベルであれば目視でも問題ないと思いますので、真っすぐで長い棒などをドリルチャックに固定し、スコヤで確認しながら調整を行えば大丈夫です。
調整後の画像のように隙間がなくなるまで調整しましょう。
前後の水平調整
前後という表現が正しいのか微妙ですが、画像の方向の調整になります。
現状としてはほんの僅かに手前側が高いという状況になります。
画像で見てもわかりづらいですが、実際に見ると意外と隙間があってわかりやすいです。
こちらの調整もねじの開け閉めでできることにはできるのですが、筆者が購入した個体ではねじで調整できるレベルを超えていました。
そのため、隙間に折った紙をスペーサーとして挟むことで調整を行いました。
ちゃんとしたスペーサーを購入するのも手だとは思いますが、折る回数次第で微調整ができるので筆者的には紙で十分です。
調整後
前後左右ともに調整を行い、穴あけを行ってみました。
2x4の穴あけ(約40mm)を行い始点と終点の位置のずれを確認しました。
結果としては微妙なずれはあるもののDIYとしては全く問題ないレベルの精度を出すことができました。
墨自体も筆者レベルでは完ぺきではないので、これだけ合っていれば100点と言っても過言ではないと思います。
調整次第でもっと精度を高めることもできると思うので、もっと精度を高めたい方は目視レベルではなく、水平器も使用することでより高い精度にすることも可能だと思います。
総評(使用感)
冒頭で語った通りですが、一言で言うと「DIYでは十分すぎるほどの性能」です!
その一言だけでは不十分なので、この章ではもう少し深堀して解説を行います。
パワー
35㎜のボアビットで穴あけを行ってみました。
この製品の木工の最大穴あけ能力としては24mmまでとなっています。
加えて回転数も「C-3」に合わせてみました。
つまり推奨よりもかなり背伸びした状態で穴あけを行ってみたということです。(メーカー非推奨だと思いますので、行う際は自己責任でお願いします)
結果としては押し込みを強くしすぎると回転が停止してしまいますが、ゆっくりと穴あけを行えば問題なく穴を掘っていくことができました。
DIYでここまで大きな穴を開けることは稀だと思いますので、このパワーがあれば十分ですね。
大きな穴をたくさん空けたいという性能を求めている方には不十分になる可能性もありますので、ご注意ください。
精度
精度については前章で解説した通りですが、調整を行うことでDIYでは問題ないレベルまで高めることができます。
超絶正確な精度を求める方にとっては足りない可能性もありますので、どの程度まで必要か、許容できるか次第になるかと思います。
筆者がちょこっと調整したくらいである程度精度を高めることができましたので、調整次第ではもう少し向上させられます。
もしそれ以上を求める場合は、この製品ではニーズに合わないと思います。
深さ調整
なんちゃってではありますが、深さの調整を行えるメモリが付いています。
こちらを使って同じ深さで穴を開けてみました。
「使い物にならない」というレビューも見かけましたが、使ってみた感じ全く問題なく使用ができました。
ナットが2つ付いているタイプでしっかり閉めておかないと回転の振動でずれてしまうので、もしかしたら使用方法が正しくなくて「使い物にならない」だったのかもしれません。
ビットにマスキングテープを付けて深さ調整を行うよりは確実に正確だと思います。
騒音
筆者的にはこれが一番驚いたかもしれません。
本当に静かです。
今まで安物のドリルドライバーしか持っていなかったのが問題なのかもしれませんが、めちゃくちゃ静かだなと感じました。
ドリルドライバーやインパクトドライバーの方がよっぽど騒音レベルが高いです。
かなりの静穏性を持っていると確信しています。(ほかのボール盤を使用したことがないので、比較はできませんが…)
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まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は格安の卓上ボール盤「SK11 SDP-300V」をレビューしてみました。
何度もお伝えしていますが、DIYでは十分すぎるほどの性能を持っています。
精度についても調整を行えば問題ないレベルまで高めることができます。
調整の手間があると言われればその通りですが、値段を考えれば破格の製品です。
とりあえずボール盤が欲しいというレベルであれば、買ってしまうのも手だと思います。
ただ、筆者としてもまだそんなに長い期間使用しているわけではないので見えていないデメリットがあるかもしれません。
もし何かあれば記事を更新してお伝えするようにします。
ということで今回は以上になります。
他にも工具やDIYなどについてたくさん記事を配信しています。
もしよければ読んでみてください。
最後までお付き合いいただきありがとうございました!